特集 後腹膜アプローチを活用した消化器内視鏡外科手術
Ⅰ.外科解剖 3)婦人科からみた後腹膜領域の外科解剖
藪野 彰
1
,
長谷川 幸清
1
1埼玉医科大学国際医療センター包括的がんセンター婦人科腫瘍科
キーワード:
子宮支持靱帯
,
後腹膜鏡下傍大動脈リンパ節郭清術
Keyword:
子宮支持靱帯
,
後腹膜鏡下傍大動脈リンパ節郭清術
pp.899-906
発行日 2024年5月15日
Published Date 2024/5/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003894
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婦人科の手術は外科の手術とは違い解剖学の基本を忠実に従って各組織を剥離・結紮を行い,手術を進めていくというよりは,組織の剥離・結紮を必要最低限にして集簇的に処理をして手術を遂行していくことが多い。その理由は,子宮・卵巣の脈管の構造は非常に個人差が大きく,一本一本の血管を処理していくより一括して結紮・切断したほうが安全,効率的かつ合併症も少ないからだと考えられる。そのため,婦人科の手術は必要最低限の剥離・展開にとどめられることが多い。婦人科癌の手術の基本は筋膜外の単純子宮全摘術であり,骨盤の詳細な解剖,とくに自律神経の走行の解剖が必要とされない術式である。
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