総特集 血管外科疾患の治療と手術手技─消化器・一般外科医が知りたい他科の技と工夫
Ⅰ.大動脈瘤に対する手術 4)感染性腹部大動脈瘤のマネジメント
坂野 比呂志
1
1名古屋大学大学院医学系研究科血管外科学
キーワード:
感染性腹部大動脈瘤
,
人工血管置換術
,
EVAR
Keyword:
感染性腹部大動脈瘤
,
人工血管置換術
,
EVAR
pp.1861-1866
発行日 2023年12月15日
Published Date 2023/12/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003625
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
腹部大動脈および腸骨動脈の感染性動脈瘤は,まれではあるが致死的な疾患である。手術治療以外では予後不良であり,この疾患の治療には外科的な介入が不可欠である。しかし,早期の診断と迅速な介入によっても,術後の合併症率および死亡率は依然として高い1)。従来の外科的治療には動脈瘤壁の切除,周囲組織(感染組織)のデブリードマン,解剖学的あるいは非解剖学的な動脈再建術が含まれる。一方,最近の研究ではステントグラフト内挿術(endo vascular aneurysm repair;EVAR)の良好な成績が報告されている2, 3)。本稿では感染性腹部大動脈瘤に対する治療戦略と手術術式について概説する。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.