特集 ラパコレを再考する―腹腔鏡下胆嚢摘出術をマスターするために
困難症例(difficult gallbladder)に対する腹腔鏡下胆囊摘出術
砂川 宏樹
1
,
照屋 妹奈
1
,
林 圭吾
1
,
小倉 加奈子
1
,
石野 信一郎
1
,
卸川 智文
1
1敬愛会 中頭病院消化器・一般外科
キーワード:
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
回避手術
,
difficult gallbladder
Keyword:
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
回避手術
,
difficult gallbladder
pp.1485-1493
発行日 2023年9月15日
Published Date 2023/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003507
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腹腔鏡下胆囊摘出術(以下,ラパコレ)は消化器外科領域で最も多い手術の1つであり,かつ多くの腹腔鏡手術の基本となっている。対象疾患として胆石症が主であるが基本的に症候性の場合に手術適応となる。手術適応症例は低難度から高難度までさまざまな炎症性変化を伴っており,周囲との癒着,胆囊壁の脆弱または硬化,膿瘍形成など困難な状況がつくりだされる。また,急性炎症から浮腫・線維化・瘢痕化に移行した場合はさらに手術の難度があがり,胆管や血管との境界が不明瞭になり重大な合併症を引き起こす場合がある。さらに胆囊の炎症以外でも手術既往,高度肥満,全身状態などでも困難性が上昇する。そのためラパコレと言っても難度はさまざまで基本手技からアドバンスの手技まで幅広く存在する。
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