特集 必携 ロボット支援下消化器外科手術―基本手技とトラブルシューティング
Ⅲ.下部消化管領域 1)ロボット支援下結腸癌手術の基本手技
渡邉 純
1
,
諏訪 雄亮
1
,
石部 敦士
2
,
國崎 主税
1
,
遠藤 格
2
1横浜市立大学附属市民総合医療センター消化器病センター外科
2横浜市立大学消化器・腫瘍外科学
キーワード:
結腸癌
,
ロボット支援手術
,
リンパ節郭清
Keyword:
結腸癌
,
ロボット支援手術
,
リンパ節郭清
pp.1165-1175
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003418
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わが国における結腸癌手術の基本的なコンセプトは,原発巣の腸管切除に加えて動脈の走行をベースとしてリンパ節郭清を行うことであり,早期癌に対してはD2郭清,進行癌に対してはD3郭清が標準術式として行われてきた。一方,欧州では,2009年にHohenbergerらによってCME(complete mesocolic excision)の概念が提唱され,転移の可能性のあるリンパ節を含むように全結腸間膜切除することで,従来の手術と比較して予後が向上する可能性が示された1)。いずれにおいても癌細胞が,腫瘍からのリンパ流に沿って流れていき,到達したリンパ節に転移するという理論を背景に,その領域のリンパ流,リンパ節を含む腸間膜を切除するという点で一致している。
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