特集 胆管再建を見直す
胆管・空腸吻合困難症例におけるコツと落とし穴(左側肝切除)
山田 美保子
1
,
杉浦 禎一
1
,
蘆田 良
1
,
大木 克久
1
,
大塚 新平
1
,
上坂 克彦
1
1静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科
キーワード:
胆管空腸吻合
,
左側肝切除
,
胆管チューブ
Keyword:
胆管空腸吻合
,
左側肝切除
,
胆管チューブ
pp.303-309
発行日 2023年3月15日
Published Date 2023/3/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003193
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肝門部領域胆管癌に対する左側肝切除後の胆管空腸吻合では,右側肝切除と比較して再建時の視野は良好であるが,再建する胆管断端の数が多くなりやすい。その傾向は肝左葉切除(拡大左葉切除を含む)で顕著であり,残肝機能温存1)や術後合併症率,死亡率2)の点から左三区域切除を回避し,選択されやすい術式であることからも確実な吻合技術の習得が求められる。術前の準備としては,各種画像検査を用いて切離予定線に出現する胆管断端の数の把握しておくことが重要である。吻合に際しては,想定された胆管断端と実際の胆管断端の数を確認するとともに,吻合部付近に入る胆管の合流形態を正確に認識し確実に吻合を行う必要がある。
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