増大号特集 肝臓外科におけるスタンダード肝切除
Ⅱ.各論 9)右肝切除
吉岡 龍二
1
,
市田 洋文
1
,
田中 遥
1
,
宮下 真美子
1
,
三瀬 祥弘
1
,
齋浦 明夫
1
1順天堂大学肝・胆・膵外科
キーワード:
肝門処理
,
右肝授動
,
肝離断
Keyword:
肝門処理
,
右肝授動
,
肝離断
pp.1229-1240
発行日 2022年7月15日
Published Date 2022/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002883
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
右肝切除は肝門処理・右肝授動・主肝静脈を露出する肝離断と,肝切除のエッセンスが詰め込まれた術式であり,肝胆膵外科医にとって,マイルストーン的な術式の1つである。右肝切除は肝細胞癌・肝内胆管癌・転移性肝癌などでGlisson右枝の温存が不可能な場合に主に選択される。転移性肝癌に関しては,近年,parenchymal sparing hepatectomyが選択されるようになってきており1),定型的な右肝切除が選択される機会は減少し,両葉多発転移症例などに対する2 stage-hepatectomyやALPPS procedureなどの非典型的な右肝切除が増加している印象である。ここでは肝外胆管切除を伴わない,通常の定型的な右肝切除について説明する。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.