手術手技
妊娠期の急性虫垂炎に対する腹腔鏡下虫垂切除術
宮成 信友
1
,
久保田 竜生
1
,
水元 孝郎
1
,
井上 光弘
1
,
宮田 辰徳
1
,
野元 大地
1
1国立病院機構 熊本医療センター外科
キーワード:
妊婦
,
腹腔鏡下虫垂切除術
Keyword:
妊婦
,
腹腔鏡下虫垂切除術
pp.1853-1862
発行日 2021年11月15日
Published Date 2021/11/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002503
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腹腔鏡下虫垂切除術(Laparoscopic Appendectomy;LA)は,ポートの位置や使用するデバイスが各施設により異なるものの標準術式として広く普及している。虫垂切除術に対する開腹あるいは腹腔鏡下の手術手技の選択には,施設の環境や費用効果などのさまざまな観点から議論もあったと思われる。従来の開腹虫垂切除術(Open Appendectomy;OA)は一般外科医が最初に経験する手術であったが,腹腔鏡手術の普及で虫垂炎の手術もLAが第1選択となっている施設も多い。実際にNCD(National Clinical Database)の年次報告書1)では2014年にOAとLAの割合が逆転している。2019年には8割以上がLAであった。当院もLAが保険適用になってから,しばらくの間は従来の開腹手術を第1選択としていたが,現在では虫垂の位置の多様性やどのような炎症の程度にも同じように対応できる腹腔鏡下のメリットを考慮して,LAを第1選択として診療を行っている。
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