特集 消化器・一般外科におけるCommon Diseaseの手術 エルステから高難度まで
I 虫垂炎手術 8 妊婦の虫垂炎に対する腹腔鏡下虫垂切除術
朝隈 光弘
1
,
藤井 研介
1
,
内山 和久
1
1大阪医科大学一般・消化器外科
キーワード:
腹腔鏡下虫垂切除術
,
妊婦
,
単孔式手術
Keyword:
腹腔鏡下虫垂切除術
,
妊婦
,
単孔式手術
pp.431-437
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002141
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急性虫垂炎は外科治療を必要とされる腹部急性疾患の代表的疾患であり,妊婦に伴う急性の腹痛疾患において最も頻度の高い疾患である1)。各種画像診断の格段の進歩と普及により,診断に難渋する症例は少なくなってきており,過去の報告では妊婦虫垂炎の母体死亡率は1908年の24%から1977年にはすでに0.5%に低下している2)。今日ではさらに死亡率は低下していると考えられるが,妊婦の虫垂炎では胎児の存在ゆえの,各種検査の制限,薬剤の制限,子宮の存在による非妊婦とは違う手術注意点などの問題点が依然として存在する。
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