特集 修練医必携 腸閉塞の治療戦略と手術
絞扼性腸閉塞の治療戦略と手術
田島 ジェシー雄
1
,
髙橋 孝夫
1
,
松橋 延壽
1
,
木山 茂
1
,
吉田 和弘
1
1岐阜大学医学部附属病院消化器外科
キーワード:
絞扼性腸閉塞
,
診断精度
,
外科的治療戦略
Keyword:
絞扼性腸閉塞
,
診断精度
,
外科的治療戦略
pp.1767-1772
発行日 2021年11月15日
Published Date 2021/11/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002493
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絞扼性腸閉塞は腸閉塞全体の14.9%を占めており1),比較的頻度の高い病態であるが,腸管の血流障害を伴う腸閉塞であり,早期手術を行わなければ腸管壊死をきたし,穿孔性腹膜炎や敗血症性ショック,多臓器不全に急速に進行する可能性のある重篤かつ急性期疾患である。致死率は20~37%と報告され,きわめて予後不良である2,3)。早期診断,早期治療により絞扼を速やかに解除することで腸管の切除を回避し,重篤な合併症を減らすことが可能であり,術後のADL(activities of daily living)の改善にも寄与する。原因は内ヘルニアや捻転など多岐にわたるが,急性腹症として発症することが多く,早期の診断,治療方針の決定が求められ,時に方針決定に苦慮することも多い。
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