特集 解剖学的変異を考慮した上部消化管手術
右上肺静脈の解剖学的破格─No.107・109リンパ節郭清におけるpitfall
藤田 武郎
1
,
佐藤 和磨
1
,
阿久津 智洋
1
,
尾崎 麻子
1
,
藤原 尚志
1
,
大幸 宏幸
2
1国立がん研究センター東病院食道外科
2国立がん研究センター中央病院食道外科
キーワード:
右上肺静脈破格
,
気管分岐部リンパ節
,
胸腔鏡下食道手術
Keyword:
右上肺静脈破格
,
気管分岐部リンパ節
,
胸腔鏡下食道手術
pp.1299-1306
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001823
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
気管分岐部にあたるNo.107・109リンパ節は,実際のリンパ節転移頻度は高くないものの,しばしば気管前面まで一塊になるように存在することも多く,また生理的に気管─気管支に密に接しており,かつ容易に出血をきたす傾向にある。そのため郭清の際にはリンパ節側に近い切離ラインで郭清を行うと,しばしばリンパ節被膜の損傷によりリンパ節の破損が生じることが多い。一方でリンパ節郭清の際に,気管─気管支側に近い切離ラインで郭清操作を行うと,気管─気管支の熱損傷などに至ることもある。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.