増刊号 術前画像の読み解きガイド—的確な術式選択と解剖把握のために
Ⅰ 食道
胸腔鏡下縦隔リンパ節郭清
藤原 尚志
1
,
大幸 宏幸
2
Hisashi FUJIWARA
1
1東京医科歯科大学消化管外科学分野(食道外科)
2国立がん研究センター中央病院食道外科
キーワード:
解剖学的変異
,
血管奇形
,
気道憩室
,
同心円状モデル
Keyword:
解剖学的変異
,
血管奇形
,
気道憩室
,
同心円状モデル
pp.36-40
発行日 2022年10月22日
Published Date 2022/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213881
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高侵襲で合併症リスクの高い食道癌手術においては画像診断による術前評価は重要である.術前画像の評価に必要なことは「食道癌の病勢評価」と「解剖学的変異・個体差の確認」の2点である.術前に,癌の浸潤の可能性や転移リンパ節の部位などを確認し,手術の手順や切除範囲を確認することはもちろん大切である.一方,術前画像評価で大切なもう一点は,解剖学的な変異や個人差を事前に把握して術中のアクシデントを防ぐことである.特に食道癌手術の胸部操作では気道損傷や大血管損傷など致命的な臓器損傷のリスクが常にあるため,術前にすべての解剖学的異常および癌の病勢傾向を漏れなく把握しておく必要がある.
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