特集 消化器外科手術の論点2020 誌上ディベートと手術手技
大腸外科 11 直腸癌手術における最適な剥離層 浅い剝離層(いわゆるa層)の立場から
田澤 美也子
1
,
絹笠 祐介
1
,
馬場 裕信
1
,
菊池 章史
1
,
山内 慎一
1
,
松山 貴俊
1
1東京医科歯科大学医学部消化管外科
キーワード:
直腸癌
,
剥離層
,
機能温存術
Keyword:
直腸癌
,
剥離層
,
機能温存術
pp.548-552
発行日 2020年3月31日
Published Date 2020/3/31
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001634
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直腸癌手術は,直腸および直腸間膜の完全切除を行うTME(total mesorectal excision)およびTSME(tumor-specific mesorectal excision)が基本手術である。直腸周囲には骨盤内臓器に分布する自律神経が張り巡らされており,この自律神経を障害しないよう注意を払うことも肝要である。癌の根治性と機能温存を両立させるためには幾重にも重なった直腸周囲の筋膜構造から最適な剥離層を選択する必要がある。今回はこうしたことを念頭に置き,直腸癌手術における適切な剥離層について検討する。
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