特集 胆管癌の手術
胆管癌に対する術前進展度診断
鈴木 大亮
1
,
吉富 秀幸
1
,
古川 勝規
1
,
高屋敷 吏
1
,
久保木 知
1
,
大塚 将之
1
1千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
キーワード:
胆管癌
,
進展度診断
Keyword:
胆管癌
,
進展度診断
pp.1435-1442
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000841
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胆管癌は外科切除が唯一の根治的治療法であり,予後向上のためには根治切除が重要である。胆管癌切除おいて予後に最も影響を与える因子は,切除胆管断端,および剥離面の癌遺残であり,これらの遺残を避けるためは,術前の正確な進展度診断による術式決定が重要である。胆管癌の進展様式には,胆管壁に沿った水平方向進展と胆管周囲の脈管,神経,周囲臓器への垂直方向進展があり,術前の進展度評価は術式決定にあたり重要なポイントとなる。一方で,近年では手術手技の向上,周術期管理の進歩,術前門脈枝塞栓術(preoperative portal vein embolization;PVE)1)の導入などにより定型的な肝葉切除が安全に行い得るようになったため,肝門部領域胆管癌における詳細な水平方向進展度診断の重要性が減少しているという側面もある。
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