特集 きいてみた! 皮膚科×各科 診療のリアル―“いまさら聞けない” を解消するQ&A―
膠原病および関連疾患
成人Still病
皮膚科における診療方針
藤本 徳毅
1
Noriki FUJIMOTO
1
1滋賀医科大学,皮膚科学講座
キーワード:
成人Still病(adult-onset Still’s disease)
,
サーモンピンク疹
,
自己炎症性疾患
,
マクロファージ活性化症候群(MAS)
Keyword:
成人Still病(adult-onset Still’s disease)
,
サーモンピンク疹
,
自己炎症性疾患
,
マクロファージ活性化症候群(MAS)
pp.762-765
発行日 2026年6月10日
Published Date 2026/6/10
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005830
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成人Still病(adult-onset Still’s disease;AOSD)は,発熱,皮疹,関節炎を三徴とする,原因不明の全身性炎症性疾患である1)。本症は,1897年にGeorge Frederic Stillが小児の慢性関節疾患を報告し,1971年にBywatersが同様の病態を呈する成人例を報告したことで疾患概念が確立された2)。その後,16歳を境界として小児期の全身型若年性特発性関節炎(systemic juvenile idiopathic arthritis;sJIA)とAOSDは別疾患として扱われてきた3)。しかし,近年の分子生物学的解析により,両者は遺伝的背景,サイトカインプロファイル,治療反応性の多くを共有する同一の病態スペクトラム上にあることが判明した。このため,2024年のEULAR(欧州リウマチ学会)およびPReS(欧州小児リウマチ学会)の共同勧告では,sJIAとAOSDを統合して包括的にStill病(Still’s disease)と呼称することが推奨された3)。しかし現状でAOSDとsJIAが同一疾患として記載されることはまだ少ないため,本稿ではAOSDと表記する。

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