Japanese
English
症例報告
タクロリムス外用が有効であった線状苔癬の2例
Two cases of lichen striatus successfully treated with topical tacrolimus
津福 久恵
1
,
藤本 典宏
2
,
三重野 英樹
2
,
大西 善博
3
,
多島 新吾
1
Hisae TSUBUKU
1
,
Norihiro FUJIMOTO
2
,
Hideki MIENO
2
,
Yoshihiro OHNISHI
3
,
Shingo TAJIMA
1
1自衛隊中央病院皮膚科
2防衛医科大学校皮膚科学教室
3おおにし皮膚科クリニック
1Depertment of Dermatology,Japan Self Defence Force Central Hospital
2Depertment of Dermatology,National Defense Medical College
3Ohnishi Dermatological Clinic
キーワード:
線状苔癬
,
Blaschko線
,
タクロリムス
Keyword:
線状苔癬
,
Blaschko線
,
タクロリムス
pp.1025-1027
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100850
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
症例1:22歳,女性.約1年前に生じ,変化を認めない左頬部の線状の皮疹を主訴に受診した.左内眼角から左上口唇にかけて線状の紅斑を認め,紅斑上には帽針頭大から粟粒大の丘疹が多発.病理組織学的に,表皮に著変なく,毛包および脂腺周囲にリンパ球・組織球主体の細胞浸潤と毛包周囲に巨細胞を認めた.症例2:60歳,女性.4年前に生じ,徐々に拡大してきた右大腿の帯状の皮疹を主訴に受診.右大腿前面から膝関節内側にかけて帯状に紅色から褐色調の扁平丘疹が多発.病理組織学的に線状苔癬と診断.2症例ともに,タクロリムス外用開始4~6週間後,皮疹は著明に改善した.タクロリムス外用が線状苔癬の治療に有効であることを判明しえた症例であった.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.