Japanese
English
症例
BCG接種後に生じた皮下組織結核性肉芽腫の1例
Subcutaneous tuberculous granuloma following Bacille Calmette-Guerin vaccination
堀 優子
1
,
山村 里恵
1
,
市原 裕子
2
,
近藤 秀治
2
Yuko HORI
1
,
Rie YAMAMURA
1
,
Yuko ICHIHARA
2
,
Shuji KONDO
2
1徳島県立中央病院,皮膚科(主任:山村里恵部長)
2同,小児科
キーワード:
皮下組織結核性肉芽腫
,
BCG接種後副反応
Keyword:
皮下組織結核性肉芽腫
,
BCG接種後副反応
pp.1415-1418
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004765
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10カ月,男児。生後5カ月時,左上腕にBCGを接種した。接種2カ月後,左腋窩に紅色結節が出現し,抗菌薬内服で一旦縮小した。その2カ月後に結節が再び増大し当科を紹介受診した。左腋窩の紅色結節を圧迫すると,中央の瘻孔からやや硬い塊状物が排出された。ガフキー1号だったが抗酸菌培養での発育はなく,結核菌PCRは陰性だった。病理組織では乾酪壊死がみられ,臨床経過とあわせてBCG接種後に生じた皮下組織結核性肉芽腫と診断した。残存した皮下結節は徐々に縮小し,経過観察で瘢痕治癒した。BCG接種後の皮膚副反応では,真正皮膚結核であっても自然治癒する可能性があるため,まずは経過観察することが重要ではないかと考える。
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