Japanese
English
特集 乾癬
COVID–19ワクチン接種後に発症した膿疱性乾癬の高齢男性例
An elder male with pustular psoriasis appearing after SARS-CoV–2 vaccination
前田 学
1
,
松尾 真帆
2
,
岩田 浩明
2
,
竹田 具史
3
,
阿南 隆
4
Manabu MAEDA
1
,
Maho MATSUO
2
,
Hiroaki IWATA
2
,
Tomofumi TAKEDA
3
,
Takashi ANAN
4
1八幡病院,皮膚科,郡上市
2岐阜大学,皮膚科学教室(主任:岩田浩明教授)
3竹田内科ファミリークリニック,院長,岐阜市
4札幌皮膚病理診断科
キーワード:
COVID–19ワクチン
,
副反応
,
膿疱性乾癬
,
高齢男性
Keyword:
COVID–19ワクチン
,
副反応
,
膿疱性乾癬
,
高齢男性
pp.569-571
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004543
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81歳,男性。初診の1年前より肺炎予防のためプレドニゾロン10mg/日内服中であった。20XX年12月中旬に5回目のCOVID–19ワクチンを接種し,翌年,1月中旬より鼠径部を中心に紅斑と膿疱が多発した。瘙痒を伴い,上肢,大腿部と体幹にも拡大してきた。発熱や全身倦怠感はなく,体幹を中心に多発した紅斑の上に無数の膿疱が出現した。急性汎発性膿疱性細菌疹,膿疱型薬疹,膿疱性乾癬などを疑い,皮膚生検を施行した。内科処方薬をすべて中止し,プレドニゾロン500mgミニパルス療法3日間施行後,さらにプレドニゾロン1,000mgパルス療法を3日間追加し,プレドニゾロン50mg/日内服を続行した。プレドニゾロン漸減中,抵抗性のためヒト化抗IL–36レセプターモノクローナル抗体製剤を1回使用後,プレドニゾロン25mg/日内服で経過観察中である。COVID–19ワクチン接種により惹起された膿疱性乾癬例とみなした。
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