Japanese
English
症例
ペムブロリズマブによる免疫関連有害事象と考えられたHypertrophic Lichen Planusの1例
Pembrolizumab-induced hypertrophic lichen planus
後田 優香
1
,
西川 陽太郎
1
,
野海 健太
2
,
魏 峻洸
3
,
天野 正宏
1
Yuka USHIRODA
1
,
Yotaro NISHIKAWA
1
,
Kenta NOUMI
2
,
Toshihiro GI
3
,
Masahiro AMANO
1
1宮崎大学医学部感覚運動医学講座,皮膚科学分野(主任:天野正宏教授)
2同,顎顔面口腔外科学分野
3宮崎大学医学部病理学講座,構造機能病態学分野
キーワード:
肥大性扁平苔癬
,
hypertrophic lichen planus
,
ペムブロリズマブ
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫関連有害事象
Keyword:
肥大性扁平苔癬
,
hypertrophic lichen planus
,
ペムブロリズマブ
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫関連有害事象
pp.1896-1899
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004267
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
80歳,女性。下顎歯肉扁平上皮癌の再発に対してペムブロリズマブが開始され,3カ月後下肢に紅斑が出現し,当科を受診した。両下腿に多発する角化性局面を認め,病理組織学的に不全角化,偽癌性増殖を伴う表皮肥厚,真皮表皮境界部の空胞変性,個細胞壊死,真皮上層の密な炎症細胞浸潤を認め,hypertrophic lichen planusと診断した。原疾患の進行に伴うペムブロリズマブの中止とステロイド外用により皮疹は消退した。免疫関連有害事象の皮膚障害としてのhypertrophic lichen planusの報告は少ない。Hypertrophic lichen planusは病理組織学的に有棘細胞癌と鑑別が難しく,オーバートリートメントを避けるため総合的に診断する必要がある。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.