Japanese
English
症例
アナストロゾールによると思われる薬剤性IgA血管炎の1例
Drug-induced IgA vasculitis associated with anastrozole
後田 優香
1
,
成田 幸代
1
,
冨永 洋平
2
,
天野 正宏
1
Yuka USHIRODA
1
,
Yukiyo NARITA
1
,
Yohei TOMINAGA
2
,
Masahiro AMANO
1
1宮崎大学医学部感覚運動医学講座,皮膚科学分野(主任:天野正宏教授)
2同,外科学講座
キーワード:
薬剤性血管炎
,
アナストロゾール
,
薬剤性IgA血管炎
Keyword:
薬剤性血管炎
,
アナストロゾール
,
薬剤性IgA血管炎
pp.1879-1882
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004263
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53歳,女性。乳癌に対してアナストロゾール錠1mgの内服開始7カ月後,両下腿に点状紫斑が出現し,関節痛,腹痛を伴っていた。病理組織学的に白血球破砕性血管炎を認め,蛍光抗体直接法では真皮上層の血管壁にIgAの沈着を認めた。アナストロゾールによる薬剤性血管炎と考え,内服を中止し,症状は改善した。アナストロゾールによるIgA血管炎の報告はまれである。同血管炎の原因として,アナストロゾールによる低エストロゲン状態が関与している可能性がある。アナストロゾール投与中の患者においてIgA血管炎を発症した場合は,薬剤の変更または中止を考える必要がある。
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