Japanese
English
症例
WRN遺伝子に新規変異を認めたWerner症候群の1例
Werner Syndrome harbouring a novel WRN mutation
藤井 皓
1
,
八田 尚人
1
,
石井 貴之
1
,
新井田 要
2
Ko FUJII
1
,
Naohito HATTA
1
,
Takayuki ISHII
1
,
Yo NIIDA
2
1富山県立中央病院,皮膚科(主任:八田尚人部長)
2金沢医科大学病院,ゲノム医療センター
キーワード:
早老症
,
トリソミーレスキュー
,
膠原病
,
難治性潰瘍
,
胼胝
Keyword:
早老症
,
トリソミーレスキュー
,
膠原病
,
難治性潰瘍
,
胼胝
pp.1130-1134
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004027
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43歳,男性。8カ月前からの手指の硬化にて強皮症疑いで当科を受診した。頭部の脱毛,鳥様顔貌,上・下肢の筋萎縮,両アキレス腱の石灰化,左肘頭部に潰瘍形成,両踵に胼胝を認めた。兄弟,実子に同様症状の家族歴はない。遺伝子検査にてWRN遺伝子のエクソン24に新規のフレームシフト変異がホモ接合で検出された。SNPアレイを行ったところWRN遺伝子座を含む8番染色体の分節性イソダイソミーであることが判明し,Werner症候群と診断した。同症候群は早老症状を呈す常染色体劣性遺伝性疾患である。根治療法は存在しないが,早期の治療介入により,生存期間延長が期待できるため,迅速な診断が必要である。
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