Japanese
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臨床統計
本邦におけるCOVID-19関連皮膚症状についての検討
A study of COVID-19 associated cutaneous manifestations in Japan
石井 貴之
1
,
伏田 奈津美
1
,
藤井 皓
1
,
八田 尚人
1
Takayuki ISHII
1
,
Natsumi FUSHIDA
1
,
Ko FUJII
1
,
Naohito HATTA
1
1富山県立中央病院皮膚科
1Division of Dermatology, Toyama Prefectural Central Hospital, Toyama, Japan
キーワード:
新型コロナウイルス感染症
,
COVID-19
,
皮膚症状
,
異型リンパ球
,
薬疹
Keyword:
新型コロナウイルス感染症
,
COVID-19
,
皮膚症状
,
異型リンパ球
,
薬疹
pp.1021-1026
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206836
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要約 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連皮膚症状についてはさまざまな報告がなされているが,日本をはじめアジア圏からの報告は限られている.今回われわれは866例の日本人COVID-19患者のうち9例(1%)にCOVID-19関連皮膚症状を経験した.そのうち2例は無症状感染者で6例に肺炎が確認された.皮疹型は蕁麻疹型5例・斑状丘疹型4例・網状皮斑型3例・水疱型1例で,4例で複数の皮疹型が重複していた.3例では肺炎の増悪に伴って皮疹の出現を認め,同時に末梢血異型リンパ球の上昇を認めた.本邦におけるCOVID-19関連皮膚症状の出現率は1%程度と多くはないが,今後治療薬の増加に伴い,薬疹との鑑別が重要となることが予想され,皮膚科医は皮疹の特徴について熟知しておく必要がある.
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