難治性円形脱毛症48例に対する局所免疫療法 -―当科15年間のSADBE療法の治療成績―

Topical immunotherapy for severe alopecia areata of 48 cases―Clinical efficacy of SADBE（squaric acid dibutylester）for alopecia areata during 15 years in our hospital―

48例の難治性円形脱毛症（多発型，全頭型，汎発型，蛇行型）の患者に対してsquaric acid dibutylesterの局所免疫療法を施行して，その臨床効果につき検討した。18例（37.5％）の症例で脱毛面積の30％以上の発毛の効果がみられ，18例（37.5％）に脱毛面積の90％以上の発毛が得られた。3カ月～1年以内に再発がみられた症例が12例（33.3％）あり，再発を考慮した有効例は24例で，有効率は50％であった。局所免疫療法は，2017年の円形脱毛症診療ガイドラインでもステロイド局注と並び推奨度Bと評価されており，今後も重症円形脱毛症の治療の主役の1つとなりうる。