Japanese
English
症例
病巣感染の関与が疑われた尋常性乾癬とIgA血管炎の合併例
Psoriasis vulgaris associated with cutaneous IgA vasculitis probably related to dental focal infection
鎌田 亜紀
1
,
関口 文世
1
,
細川 僚子
1
,
河野 通良
1
,
高橋 愼一
1
Aki KAMATA
1
,
Fumiyo SEKIGUCHI
1
,
Ryoko HOSOKAWA
1
,
Michiyoshi KOUNO
1
,
Shinichi TAKAHASHI
1
1東京歯科大学市川総合病院,皮膚科(主任:高橋愼一教授)
キーワード:
尋常性乾癬
,
IgA血管炎
,
病巣感染
,
歯科治療
Keyword:
尋常性乾癬
,
IgA血管炎
,
病巣感染
,
歯科治療
pp.549-553
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003209
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51歳,男性。小児期より四肢関節部の鱗屑を付す紅斑を認めていた。1週間前より手掌・下肢の皮疹が急激に増悪,足底全体のびらんのため歩行困難となり当院を受診した。38°C台の発熱,腰痛,胸鎖関節痛,躯幹・四肢関節部に散在する落屑性紅斑に加え,躯幹・四肢に浸潤を触れる紫斑,足底全域から下腿に及ぶ潰瘍,血痂を伴うびらんを認めた。膝蓋部の落屑性紅斑および右腋窩の紫斑の皮膚生検結果から,尋常性乾癬とIgA血管炎の合併と診断した。プレドニゾロン30mg/日内服を開始し,歯科病巣の治療を行ったところ,皮膚,関節症状ともに著明に改善した。尋常性乾癬とIgA血管炎の合併はまれだが,自験例および過去の報告から,病巣感染が両疾患に関与する可能性が考えられた。
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