Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
Epithelioid Sarcomaとの鑑別を要したDermatofibromaの1例
Dermatofibroma that required differentiation from epithelioid sarcoma
井藤 遥
1
,
岩井 信策
1
,
猿田 祐輔
1
,
今泉 牧子
1
,
泉 美貴
2
,
末木 博彦
1
Haruka ITO
1
,
Shinsaku IWAI
1
,
Yusuke SARUTA
1
,
Makiko IMAIZUMI
1
,
Miki IZUMI
2
,
Hirohiko SUEKI
1
1昭和大学医学部,皮膚科学教室(主任:末木博彦教授)
2同,医学教育学講座
キーワード:
dermatofibroma
,
epithelioid sarcoma
,
上皮性サイトケラチン
Keyword:
dermatofibroma
,
epithelioid sarcoma
,
上皮性サイトケラチン
pp.313-316
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003137
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65歳,女性。左前腕に紅色結節が出現し,徐々に隆起した。ステロイド薬の外用で経過観察するも改善なく切除術を施行した。病理組織学的所見では真皮全層を占める楕円形の腫瘤が存在し,辺縁を縁取るように炎症細胞浸潤を認めた。腫瘍内には太い膠原線維が錯綜し,核異型や多形性を示す異型細胞を伴った。免疫組織化学染色で上皮系および間葉系マーカーが陽性を示しepithelioid sarcomaを疑ったが,INI1蛋白陽性であり否定され,上皮系マーカーが陽性となるdermatofibromaと診断した。一部の良性筋線維芽細胞病変でAE1/AE3の発現が報告されており,中皮分化と誤解する可能性があるため他の免疫組織化学染色の結果と合わせて判断する必要がある。
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