Japanese
English
特集 上皮系腫瘍
陰茎に生じた脂腺癌の1例
Sebaceous carcinoma of the penis
三津山 信治
1
,
樋口 哲也
1
,
蛭田 啓之
2
Shinji MITSUYAMA
1
,
Tetsuya HIGUCHI
1
,
Nobuyuki HIRUTA
2
1東邦大学医療センター佐倉病院,皮膚科(主任:樋口哲也教授)
2同,病理診断科(主任:蛭田啓之准教授)
キーワード:
脂腺癌
,
陰茎
,
Muir-Torre症候群
Keyword:
脂腺癌
,
陰茎
,
Muir-Torre症候群
pp.469-473
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002487
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78歳,男性。当科初診の約1年前に陰茎に小型の皮膚びらんが出現した。皮膚びらん部に小結節が出現し,徐々に増大してきたため,当科を受診した。初診時,陰茎右側に黄紅色の小結節が2カ所認められ,周囲に皮膚びらんと紅斑を伴っていた。陰茎左側にも3mm大の皮膚びらんが2カ所認められた。3病変の皮膚生検を施行し,3病変ともに臨床像と病理組織学的所見から脂腺癌と診断した。側方を10mm離し,陰茎筋膜上にて環状に全切除術を施行した。術後3年2カ月時点で,再発や転移はなく経過している。陰茎に脂腺癌が発生することはまれであるが,陰茎に黄紅色の皮膚腫瘍が出現した場合には,脂腺癌の可能性も考慮すべきである。
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