Japanese
English
症例報告
脂腺癌の1例
A case of sebaceous carcinoma
樋口 早和子
1
,
田中 幸代
1
,
田中 靖
1
,
倉本 賢
1
,
伊藤 孝明
1
,
夏秋 優
1
,
喜多野 征夫
1
Sawako HIGUCHI
1
,
Sachiyo TANAKA
1
,
Yasushi TANAKA
1
,
Masaru KURAMOTO
1
,
Takaaki ITO
1
,
Masaru NATSUAKI
1
,
Yukio KITANO
1
1兵庫医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hyogo College of Medicine
キーワード:
脂腺癌
,
脂腺母斑
Keyword:
脂腺癌
,
脂腺母斑
pp.558-560
発行日 1997年6月1日
Published Date 1997/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902250
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84歳,女性.生下時より,前額部左側に脱毛局部があったが,放置していた.80歳頃より,徐々に隆起し易出血性となり,悪臭や分泌物を伴うようになった.初診時,表面凹凸不整で壊死物質,痂皮を付着した赤色の腫瘤を認めた.組織学的には主に真皮内に存在し周辺に向かって増殖する腫瘍細胞塊であり,その構成細胞は脂肪染色陽性の泡沫細胞で異型性を認めた.以上より脂腺癌と診断した.脂腺母斑上に発生した脂腺癌は極めて稀である.本症例は,現病歴より脂腺母斑より発生したと推察された.
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