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特集 上皮系腫瘍
HPV16型が検出されたQueyrat紅色肥厚症の1例
Human papillomavirus type 16-positive erythroplasia of Queyrat
皆川 大輔
1
,
小原 宏哉
1
,
白井 京美
1
,
田辺 健一
2
,
天羽 康之
1
Daisuke MINAGAWA
1
,
Kouya OBARA
1
,
Kyoumi SHIRAI
1
,
Kenichi TANABE
2
,
Yasuyuki AMOU
1
1北里大学病院医学部,皮膚科(主任教授:天羽康之教授)
2タナベ皮フ科医院,相模原市
キーワード:
Queyrat紅色肥厚症
,
ヒトパピローマウイルス
Keyword:
Queyrat紅色肥厚症
,
ヒトパピローマウイルス
pp.445-448
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002481
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84歳,男性。1年以上前に亀頭部に紅斑が出現し,ステロイド外用,抗菌薬内服をするが難治であった。初診時には,亀頭部に11×9mm大の境界明瞭なビロード状紅色局面を認めた。病理組織学的には表皮全層性に異型角化細胞が増殖しており,Queyrat紅色肥厚症と診断した。腫瘍辺縁から4mm離して腫瘍切除し,大腿部より採皮し,分層植皮術を施行した。またPCR法により患部拭い液からヒトパピローマウイルス16型DNAが検出され,本症の発生にヒトパピローマウイルス感染の関与が示唆された。治療に関してはイミキモドなど保存的治療による報告も散見されるが,本症の局所進行性を考慮すると外科的切除が第一選択と考えられた。
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