Japanese
English
症例
外科的侵襲にて急速な消退傾向を示し,毛囊のムチンの沈着を伴ったAngiolymphoid Hyperplasia with Eosinophiliaの男児例
A Pediatric Case of Angiolymphoid Hyperplasia with Eosinophilia Showing Follicular Mucinosis and Rapid Improvement after Surgical Invasion
勝野 正子
1
,
轟木 麻子
1
,
水野 尚
1
,
相川 洋介
2
,
蒲原 毅
3
,
安齋 眞一
4
,
馬渕 智生
5
Masako KATSUNO
1
,
Asako TODOROKI
1
,
Takashi MIZUNO
1
,
Yosuke AIKAWA
2
,
Takeshi KANBARA
3
,
Shinichi ANSAI
4
,
Tomotaka MABUCHI
5
1小田原市立病院,皮膚科(主任:水野 尚部長)
2クローバー皮膚科クリニック,小田原市
3横浜市立大学附属市民総合医療センター,皮膚科
4日本医科大学武蔵小杉病院,皮膚科
5東海大学医学部付属病院,皮膚科
キーワード:
angiolymphoid hyperplasia with eosinophilia
,
小児・外科的侵襲
,
follicular mucinosis
,
トリアムシノロン局注
Keyword:
angiolymphoid hyperplasia with eosinophilia
,
小児・外科的侵襲
,
follicular mucinosis
,
トリアムシノロン局注
pp.495-499
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001900
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11歳,男児。1カ月半前から後頸部に痤瘡様の紅色丘疹が出現し,その後10〜15mm大の3個の圧痛のある半球状に隆起した紅色腫瘤となった。既往にアトピー性皮膚炎あり。IgE高値・好酸球増多がみられ,病理組織学的所見よりangiolymphoid hyperplasia with eosinophiliaと診断した。部分生検部の腫瘤は1週間で著明に縮小し,他の2腫瘤も同時に消退傾向を示した。さらに1腫瘤の全摘で残る2腫瘤はほぼ平坦化した。初診の6週間後,左大腿に5mm大の結節が新生し,トリアムシノロン局注を施行するも2週間で30mm大に急激に増大した。局注時期は慎重に見極める必要があると思われた。小児例,頭頸部以外の発症・再発例,毛囊にムチン沈着がみられた例はいずれも少ないため報告した。
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