Japanese
English
特集 悪性上皮系腫瘍
所属リンパ節に転移した皮膚粘液癌の1例
Mucinous Carcinoma of the Skin with Metastases to the Regional Lymph Nodes
佐藤 有里子
1
,
豊島 あや
1
,
水澤 雄太
1
,
円山 尚子
1
,
能登 舞
1
,
山田 勝裕
1
,
赤間 智範
2
,
眞鍋 求
1
,
長田 真一
1
Yuriko SATO
1
,
Aya TOYOSHIMA
1
,
Yuta MIZUSAWA
1
,
Naoko ENZAN
1
,
Mai NOTO
1
,
Katsuhiro YAMADA
1
,
Tomonori AKAMA
2
,
Motomu MANABE
1
,
Shin-Ichi OSADA
1
1秋田大学大学院医学系研究科,皮膚科学・形成外科学講座(主任:眞鍋 求教授)
2みやぎ県南中核病院,皮膚科
キーワード:
皮膚粘液癌
,
汗腺系悪性腫瘍
Keyword:
皮膚粘液癌
,
汗腺系悪性腫瘍
pp.431-434
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001884
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86歳,男性。3年前に右腋窩に結節が出現し,徐々に増大した。初診時,同部位に22×10mm大の紅色結節があった。生検所見では,真皮から皮下組織にかけて粘液が線維性隔壁に区画されて貯留し,粘液内には腫瘍細胞が小集塊を形成して浮遊していた。全身検索で他臓器に悪性腫瘍はなく,皮膚粘液癌の診断で切除術を施行した。切除組織の病理所見では,一部の病巣では生検組織と同様であったが,大半の病巣では腫瘍細胞が充実性に増殖していた。術後4カ月で右腋窩リンパ節転移が確認され,リンパ節郭清術が行われた。文献的に検討したところ,腋窩に生じ,腫瘍細胞が充実性増殖を示す例ではリンパ行性転移への注意が必要であることが判明した。
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