Japanese
English
症例報告
ナローバンドUVB療法が奏効した小児の苔癬状粃糠疹の1例
A pediatric case of pityriasis lichenoides succesfully treated with narrowband UVB
濱井 公平
1
,
野村 尚志
1
,
松井 美萌
1
Kouhei HAMAI
1
,
Takashi NOMURA
1
,
Miho MATSUI
1
1医仁会武田総合病院皮膚科
1Division of Dermatology, Takeda General Hospital, Kyoto, Japan
キーワード:
苔癬状粃糠疹
,
ナローバンドUVB療法
,
小児
Keyword:
苔癬状粃糠疹
,
ナローバンドUVB療法
,
小児
pp.746-750
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204545
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要約 7歳,女児.1年前から臀部を中心に皮疹を認めていたが,1か月前から増悪し,拡大傾向にあったため当科を受診した.臀部と腹部に暗紅色調の紅斑や丘疹が広がっており,急性痘瘡状苔癬状粃糠疹(pityriasis lichenoides et varioliformis acuta:PLEVA)などを疑って,皮膚生検を施行した.病理組織像では,PLEVAに特異的な所見に乏しかったが,潰瘍,痂皮を伴う皮膚所見や,急性増悪傾向にある臨床経過を総合的に考慮して,PLEVAと考え,ステロイド外用,エリスロマイシンを内服して加療を開始した.しかし皮疹の改善に乏しかったため,1週間に2回の割合でナローバンドUVB療法を併用したところ,皮疹は著明に改善した.本疾患において,ナローバンドUVB療法が有効であると考えた.特に,小児例においては,重篤な副作用の報告がなく,皮膚癌発症のリスクに影響しないという研究報告もあり,積極的に施行されるべきと考えた.
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