特集 変わりつつあるアトピー性皮膚炎の常識―最新の知識と治療の極意
第Ⅰ章 最新の知識
6 従来の治療法の新しい考え方
-❸悪化因子の検索と除去
片桐 一元
1
Kazumoto KATAGIRI
1
1獨協医科大学埼玉医療センター,皮膚科
キーワード:
不十分な外用治療
,
掻破
,
日常生活上の刺激
,
デュピルマブ
Keyword:
不十分な外用治療
,
掻破
,
日常生活上の刺激
,
デュピルマブ
pp.882-887
発行日 2019年5月31日
Published Date 2019/5/31
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001401
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最新の知識
◆アトピー性皮膚炎には病態に由来する多くの悪化因子があり,その認識と対策は診療上重要である。
◆多くの悪化因子は,不十分な治療や難治であることによる慢性炎症に起因する易刺激性などに作用するため,デュピルマブなどの有効性の高い新規治療薬の使用により,症状がコントロールされると,従来の悪化因子が悪化因子でなくなる可能性がある。
◆今後は治療薬・治療法の選択により,皮疹のコントロールレベルが異なることが予想され,悪化因子の重要度に影響すると思われる。
◆有効性の高い治療が主体になると,悪化因子への配慮がおろそかになり,治療手段によっては診療レベルが低下する可能性がある。
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