Japanese
English
症例
ツツガムシ病を契機に発見された背部の表在性基底細胞癌
Basal Cell Carcinoma on the Back Diagnosed After the Infection of Tsutsugamushi Disease
前田 学
1
Manabu MAEDA
1
1新生会八幡病院,皮膚科,部長
キーワード:
ツツガムシ病
,
表在性基底細胞癌
,
毛芽腫
,
背部
Keyword:
ツツガムシ病
,
表在性基底細胞癌
,
毛芽腫
,
背部
pp.253-257
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001221
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83歳,男性,無職。数日前より38°C台の発熱が継続・加療中であった。初診日に全身に散布性の紅斑局面が多発してきたため,当科を紹介受診した。初診時,全身に散布性の紅斑が認められ,全身を診察した結果,右下腿屈側部に刺し口と,右背部に色素沈着を伴う丘疹が集簇した局面が存在した。皮膚生検の結果,表在性基底細胞癌と診断し,3ミリマージンで全摘術を施行,現在再燃はない。ツツガムシ病のKato,Karp,Gilliam標準型はすべて陰性で,ペア血清検査でも陰性であったので,刺し口部を生検し,岐阜県保健環境研究所(関保健所)に遺伝子検出試験を依頼した結果,Kuroki型と判明した。1週間の入院(ミノサイクリン塩酸塩点滴2A/日)で略治した。以後,再燃はない。病巣のみでなく,常に全身をくまなく検索することが肝要と痛感した。
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