症例
浅側頭動脈に隣接して発生したAngiolymphoid Hyperplasia with Eosinophiliaの1例
野元 裕輔
1
,
本田 治樹
1
,
早川 和人
1
,
福積 聡
1
1帝京大学ちば総合医療センター,皮膚科(主任:早川和人教授)
キーワード:
ALHE
,
angiolymphoid hyperplasia with eosinophilia
,
浅側頭動脈
Keyword:
ALHE
,
angiolymphoid hyperplasia with eosinophilia
,
浅側頭動脈
pp.1315-1318
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000130
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79歳,男性。2015年8月に右側頭部に皮下腫瘤を自覚し,近医を受診し経過をみていたが徐々に増大した。再び近医を受診し,精査・加療目的で当科を紹介受診した。初診時,右側頭部に20mm大の皮下腫瘤を触知し,軟,境界明瞭,可動性あり,皮膚との明らかな癒着を認めなかった。病理組織学的に,浅側頭動脈に隣接して多数の小血管が増生し,その小血管の内皮細胞は腫大し内腔への突出する構造をとっていた。また,その血管周囲に豊富なリンパ組織や好酸球浸潤も認めた。病理組織学的所見からangiolymphoid hyperplasia with eosinophilia と診断した。自験例では腫瘍が浅側頭動脈と一塊となり増生する所見が特徴的であった。
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