特集 眼科外来診療 ―クリニックでの対応と紹介のタイミング―
Ⅰ 角結膜 9 結膜炎が悪化してきた症例の紹介タイミング
小路 梨華
1
,
福田 憲
1
1高知大学医学部眼科学講座
キーワード:
春季カタル
,
アトピー性皮膚炎
,
免疫抑制薬
,
プロアクティブ療法
Keyword:
春季カタル
,
アトピー性皮膚炎
,
免疫抑制薬
,
プロアクティブ療法
pp.1117-1122
発行日 2024年11月14日
Published Date 2024/11/14
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003850
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結膜炎は眼科診療において最もよく遭遇する疾患のひとつである。結膜炎であることの診断は容易であるが,所見としては結膜充血や眼脂など非特異的なものが多く,原因の特定は必ずしも容易ではない。結膜は眼表面に位置し外界と接し,細菌,クラミジア,ウイルスなどの種々の感染微生物をはじめ空気中を飛散している花粉なども眼表面に容易に飛入するため,感染および非感染性(免疫原性・アレルギー性)の炎症が生じやすい組織といえる。結膜炎は視機能に影響することが少ない疾患であり通常は高次施設への紹介は比較的少ないが,ときに重症例・難治例に遭遇する。本稿においては,非感染性であるアレルギー性結膜疾患の適切な紹介タイミングについて述べる。
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