症例報告
多焦点眼内レンズ挿入後不調を訴えた眼位異常の2例
大口 泰治
1
,
梶田 雅義
1
1梶田眼科(東京都)
キーワード:
眼位
,
斜位
,
多焦点眼内レンズ
,
両眼視
,
複視
,
眼精疲労
Keyword:
眼位
,
斜位
,
多焦点眼内レンズ
,
両眼視
,
複視
,
眼精疲労
pp.1447-1451
発行日 2023年12月5日
Published Date 2023/12/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003441
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多焦点眼内レンズは単焦点眼内レンズよりも明視域が広いが,遠方や近方視力が良好でも不調を訴える症例がある。我々は眼位異常が不調の原因と考えられる多焦点眼内レンズ挿入後の2例を経験した。眼位異常は加齢とともに増加し,治療にはプリズムレンズが有効な場合があるが,両眼単一視を得るには対象物を明視できる必要がある。多焦点眼内レンズ挿入後には単焦点眼内レンズのように鮮明な網膜像が得られないため,プリズムレンズによる両眼視が不安定になる場合がある。白内障術後の両眼視による不快を避けるために,術前検査では眼位検査が必要であると考えられる。
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