マルチモーダルイメージングによる眼科疾患の診断と病態解明
7.Focal scleral nodule(FSN)と鑑別疾患
山下 結衣
1
,
齋藤 理幸
1
1北海道大学大学院医学研究院眼科学教室
pp.649-652
発行日 2023年7月5日
Published Date 2023/7/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003188
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Focal scleral nodule(FSN)は2020年にFungらによって改称された新しい疾患概念で,眼底の黄白色隆起性病変を特徴とする1)。1997年にHongらがunifocal helioid choroiditisとして,約1乳頭径の孤立性黄白色脈絡膜隆起を認めた6例を報告し2),2002年にはShieldsらがsolitary idiopathic choroiditis(SIC)と命名,原因不明の脈絡膜炎として報告されている3)。しかし,近年の光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)の進歩により,Fungらは2013年に病変部の強膜の隆起と脈絡膜の菲薄化を報告し4),2020年には炎症ではなく強膜結節が病変の首座であるとして,より病態に則した名称であるFSNに改称された1)。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.