特集 円錐角膜治療の最前線
2 ソフトコンタクトレンズによる不正乱視の矯正
平岡 玲亜
1
,
平岡 孝浩
1
1筑波大学医学医療系眼科
キーワード:
円錐角膜
,
不正乱視
,
ソフトコンタクトレンズ
,
ユーソフトⓇ
,
ハードコンタクトレンズ不耐症
,
装用感
Keyword:
円錐角膜
,
不正乱視
,
ソフトコンタクトレンズ
,
ユーソフトⓇ
,
ハードコンタクトレンズ不耐症
,
装用感
pp.1145-1154
発行日 2021年12月5日
Published Date 2021/12/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002363
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初期の円錐角膜の場合は,通常の眼鏡やソフトコンタクトレンズ(SCL)での矯正でも良好な視力が得られることが多いが,中等度以上になってくると不正乱視が強くなるためハードコンタクトレンズ(HCL)での矯正が必要となる。HCLは平滑な光学面を眼表面に新たに形成することにより良好な視力を提供し得る(不正乱視を減少させる)ことから,円錐角膜の矯正手段として中心的役割を担っている。しかし,進行期になると角膜中心部と周辺部の曲率差が大きくなるため,球面HCLでは装用が困難となる。そのため多段階カーブ設計の特殊形状HCLや特殊デザインSCLが用いられる。強膜レンズもオプションのひとつとなるが,本邦では承認レンズが存在せず,一部のエキスパートにより処方されている状態である。特殊SCLによる矯正は諸外国では既に広く使用されており,KeraSoftⓇIC(UltraVision)の有効性が報告されている1)2)。国内では,トーメーコンタクトレンズ社からユーソフトⓇという特殊SCLが開発され,現在シード社が販売を行っている。
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