特集 第2部 薬物治療の副作用
4 原発閉塞隅角症(緑内障)に影響を与える薬剤
西田 崇
1
,
澤田 明
1
1岐阜大学医学部眼科学教室
キーワード:
原発閉塞隅角症
,
原発開放隅角緑内障
,
抗コリン
Keyword:
原発閉塞隅角症
,
原発開放隅角緑内障
,
抗コリン
pp.1213-1216
発行日 2019年9月30日
Published Date 2019/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001388
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原発閉塞隅角症(primary angle closure:PAC),原発閉塞隅角症疑い(primary angle closure suspect:PACS)および原発閉塞隅角緑内障(primary angle closure glaucoma:PACG)は,複数の因子が絡まって生じるとされているが,基本的には相対的瞳孔ブロックを主な機序としている。治療としては,レーザー虹彩切開術(laser peripheral iridotomy:LPI),外科的周辺虹彩切除術あるいは水晶体摘出術が施行される1)。しかし,LPI後には水疱性角膜症が生じる可能性があること,LPIより白内障手術のほうが眼圧調整率に優れるとランダム化比較試験で示されていることなどから2),最近は好んで水晶体摘出術を選択する眼科医が多い。以下,便宜上PAC,PACS,PACGをまとめてPACと表記することをあらかじめ断っておく。
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