特集 緑内障の視野結果をどう解釈するか?
2 Goldmann視野解釈の基本
奥山 幸子
1
1近畿大学医学部眼科学教室
キーワード:
Goldmann視野計
,
イソプタ
,
動的測定
,
量的視野
,
湖崎分類
Keyword:
Goldmann視野計
,
イソプタ
,
動的測定
,
量的視野
,
湖崎分類
pp.677-684
発行日 2019年7月5日
Published Date 2019/7/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001233
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Goldmann視野計(以下,GPと略す)は,自動視野計が普及する以前には,国際的にも標準的に用いられていた視野計である。現在は,自動視野計を用いた静的閾値測定が視野検査のスタンダードであり,緑内障の初期視野異常の検出や経過観察には必須の検査となっている。緑内障による視神経障害は,局所性に緩やかに進行して視野内の感度に細かな凹凸を生じることが多く,こうした変化は静的な閾値測定でなければ検出できない。しかし,自動視野計の閾値検査にうまく対応することができず,信頼性・再現性のある結果が得られない患者もいる。そのような場合には,GPを用いて検者がマニュアルで行う動的測定が現在も有用である。自動視野計を用いた静的測定に比べると検者の技量が結果により大きく影響するが,熟練した検者であれば,患者とコミュニケーションを取りながら応答の的確さを判断し,静的なスポットチェックも加えつつ,精度の高い結果を得ることができる。
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