特集 全身治療薬と眼障害
序論
後藤 浩
1
1東京医科大学医学部眼科学分野
pp.117-117
発行日 2019年2月5日
Published Date 2019/2/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001041
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眼疾患の多くは病変を直接‘見る(診る)’ことによって診断が可能です。その原因も眼所見から得られる情報によって明らかとなっていくことが少なくありません。一方,何らかの全身疾患に対する治療が開始された後に,その副作用として眼障害が現れてくることがあります。こればかりは問診によって投薬の事実を明らかにしなければ,さらにはその薬物によって眼に副作用を生じる可能性があることを知識として持ち合わせていなければ,永遠に原因は不明ということになるでしょうし,解決は望むべくもありません。最近は患者さんがネットなどから薬物の効能や副作用について詳細な情報を仕入れていることも多く,患者サイドから副作用の可能性を指摘され,慌てふためく場面も容易に想像されます。そこで,本特集では本来,眼科とはあまり縁のないさまざまな全身治療薬が眼に与える悪影響について,前眼部から視神経まで網羅的に解説していただくことにしました。
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