特集 生理機能検査を使いこなす─最近の考え方─
序論
後藤 浩
1
1東京医科大学医学部眼科学分野
pp.809-810
発行日 2021年9月5日
Published Date 2021/9/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002251
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数ある眼疾患のなかでも眼底疾患の場合,その多くは病変を直接観察し,経験に基づいた知識から診断を導き出すことが可能である。一方,近年のmultimodal imagingの進化と普及は,検眼鏡的に観察不能な病変をミクロレベルで可視化し,これまで不明であった病態の理解に多大な貢献を果たしている。光干渉断層計(OCT)はその代表であり,過去20年あまりにおける眼科学の進歩に与えた影響は計り知れず,診療のスタイルそのものを一変させた感すらある。そのOCTは主に網脈絡膜の形態学的な理解を深めるのに貢献してきた検査法であるが,感覚器を扱う眼科では機能的な評価も極めて重要であることは言うまでもない。
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