特集 黄斑上膜を習得する
2 変視の測定~M-CHARTSのすべて
小池 英子
1
,
松本 長太
1
1近畿大学医学部眼科学教室
キーワード:
変視症
,
metamorphopsia
,
黄斑上膜
,
ERM
,
M-CHARTS
,
QOV
Keyword:
変視症
,
metamorphopsia
,
黄斑上膜
,
ERM
,
M-CHARTS
,
QOV
pp.1549-1556
発行日 2018年12月5日
Published Date 2018/12/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000973
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変視症とは,物が歪んで見える自覚症状のことであり,視力や視野同様に患者の視機能を左右する重要な要因のひとつである。黄斑部における視細胞あるいはその外節の規則正しい配列に乱れが生じると,外界と視中枢の間で確立していた精密な空間対応が崩れ,その結果物体の形状が実際より変形して見える。黄斑上膜では,長期にわたり変視症を自覚することが多い。また黄斑上膜の手術後に良好な視力改善を得られたにもかかわらず,残存する変視症のため,患者の満足度を得られないこともしばしば経験する。すなわち,変視症の有無や性状,および程度を定量的に把握することで,患者の訴えや変化を詳細に捉えることができ,また黄斑上膜の病態を把握することが可能となる。
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