Ⅱ.所見からみた診断の進め方
5 角結膜 2)角膜浮腫
天野 史郎
1
1井上眼科病院(東京都千代田区)
pp.1207-1211
発行日 2018年9月30日
Published Date 2018/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000851
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角膜浮腫は角膜内に水分が余剰にある状態である。角膜実質の構成成分のひとつであるプロテオグリカンは水を引き寄せる性質を元来持っている。そして,角膜内皮細胞のバリア機能とポンプ機能が角膜実質の水分量をコントロールしている。角膜内皮細胞密度が減少した場合や,炎症等の影響で角膜内皮機能が低下した場合に,角膜浮腫が発生する。眼圧もまた角膜実質の水分量に影響を与える。したがって,角膜浮腫を伴う症例では,角膜内皮機能と眼圧に注目する必要がある。
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