眼科手術の適応―最新情報
1.眼瞼・眼窩 3)眼瞼外反症
大湊 絢
1
1新潟大学眼科
キーワード:
退行性
,
麻痺性
,
瘢痕性
,
水平方向の弛緩
,
垂直方向の収縮
Keyword:
退行性
,
麻痺性
,
瘢痕性
,
水平方向の弛緩
,
垂直方向の収縮
pp.993-999
発行日 2017年9月30日
Published Date 2017/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000131
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眼瞼外反症は日常診療で診る機会の多い疾患・病態のひとつである。その発生原因としては瞼板および支持組織(外眥・内眥靱帯)の水平方向の弛緩,下眼瞼皮膚の垂直方向の収縮・短縮,眼輪筋の麻痺,下眼瞼牽引筋腱膜の離解,涙点外反と多岐にわたる。加齢に伴う退行性眼瞼外反症は主に瞼板および支持組織の弛緩が原因となり,顔面神経麻痺に伴う麻痺性眼瞼外反症は眼輪筋の麻痺による瞼板の緩みが主な原因となる。瘢痕性眼瞼外反症では外傷や眼瞼手術,熱傷などによる皮膚の瘢痕が下眼瞼を垂直方向へ牽引することにより生じる。眼瞼外反症を引き起こす原因はさらに複数混在することもあり,手術による加療を行う際は,これら各原因を修正・解除できる方法を選択することが重要となる。
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