特集 眼圧を評価する
6.制御機構を評価する
井上 俊洋
1
1熊本大学大学院生命科学研究部眼科学分野
キーワード:
房水
,
毛様体
,
線維柱帯
,
Schlemm管
,
ぶどう膜
Keyword:
房水
,
毛様体
,
線維柱帯
,
Schlemm管
,
ぶどう膜
pp.35-40
発行日 2018年1月5日
Published Date 2018/1/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000536
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眼圧は主に房水の産生と流出のバランスによって規定される。房水産生が亢進した場合,もしくは房水流出が減少した場合には,眼圧が上昇する。眼圧が一定以下に下降した場合,低眼圧黄斑症や屈折の変化により視機能は低下し得る。一方で,眼圧の上昇は緑内障の発症,進行と直結し,不可逆的な視機能障害をきたす。このように,眼圧の極端な変化は生命活動に支障をきたす事態につながるため,眼圧はホメオスターシスに伴って一定範囲内に収まるよう,生理的にコントロールされていると考えられる。眼圧制御のメカニズムは緑内障の病態のみならず,その治療成績とも関連しており,我々が診療するにあたって,正しく理解しておくことが求められる。
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