綜説
眼窩減圧術
鹿嶋 友敬
1
1新前橋かしま眼科形成外科クリニック(前橋市)/群馬大学眼科/帝京大学眼科
キーワード:
甲状腺眼症
,
バセドウ病
,
眼球突出
,
眼窩減圧術
,
複視
,
眼圧
Keyword:
甲状腺眼症
,
バセドウ病
,
眼球突出
,
眼窩減圧術
,
複視
,
眼圧
pp.1379-1386
発行日 2017年10月5日
Published Date 2017/10/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000190
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甲状腺眼症(thyroid eye disease:TED)はバセドウ病やまれに橋本病に伴ってみられる眼瞼や涙腺,球後軟部組織の外眼筋や脂肪組織の自己免疫性炎症性疾患であると定義されている1)。悪性眼球突出としてCarl Adolph von Basedow によって1840 年に最初に報告された疾患で,眼窩の外眼筋の炎症から脂肪組織や線維芽細胞の増生をきたし,その結果として眼球突出をきたすとされる1)。TED の病期は活動期と非活動期の2 つに大別される。活動期の治療は消炎が主となりステロイドパルスや内服,局所注射などによって治療される。活動期はおよそ半年から1 年程度続くことが多く,喫煙によってより重症化することが知られているため禁煙は必須である1)。
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