Ⅵ.神経眼科
6.眼窩筋炎
岩佐 真弓
1
1井上眼科病院(東京都千代田区)
キーワード:
眼窩筋炎
,
特発性眼窩炎症
,
複視
,
外眼筋腫大
Keyword:
眼窩筋炎
,
特発性眼窩炎症
,
複視
,
外眼筋腫大
pp.1215-1219
発行日 2020年10月30日
Published Date 2020/10/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001882
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眼窩筋炎は特発性眼窩炎症のなかで炎症の首座が外眼筋にあるものだが,同様の症状を呈する甲状腺眼症やIgG4関連眼疾患,眼窩蜂窩織炎との鑑別を経て診断される。一般的には非感染性であり,急性の経過で外眼筋の炎症のため眼球運動障害,疼痛をきたし,眼瞼腫脹や充血といった炎症所見を伴う場合も多い。MRIを撮影し画像より診断を行う。治療はステロイドを用い,全身投与が必要な場合が多い。急性期以降はステロイドを漸減するが,ステロイド依存性となり慢性の経過をたどり,免疫抑制剤の使用が必要となる難治例も存在する。また,再発時には特発性眼窩炎症のなかで外眼筋以外の炎症をきたす場合もある。
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