特集 脳神経・頭頸部の画像診断update
診療
頭頸部癌における4D volume perfusion CTでの頸部リンパ節転移の評価
的場 宗孝
1
,
太田 清隆
,
近藤 環
,
下出 祐造
,
辻 裕之
,
利波 久雄
1金沢医科大学 放射線医学
キーワード:
局所血流
,
リンパ行性転移
,
造影剤
,
頭頸部腫瘍
,
ROC曲線
,
CT血管造影
,
四次元CT
Keyword:
Computed Tomography Angiography
,
Contrast Media
,
Head and Neck Neoplasms
,
Lymphatic Metastasis
,
Regional Blood Flow
,
ROC Curve
,
Four-Dimensional Computed Tomography
pp.1661-1667
発行日 2016年11月10日
Published Date 2016/11/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017096479
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体軸方向に広範囲のDynamic perfusion CT(CTp)撮像を可能にしたAdaptive 4D spiral modeを用いた4D volume perfusion CT(4DCTp)にて、頭頸部癌患者の全頸部リンパ節の血行動態を評価し、4DCTpの頸部リンパ節転移の診断能を評価した。組織学的に頸部癌と診断した25例(男性18名、女性7名、31~83歳)を対象とした。全例で、4DCTpの撮像と解析が可能であった。4DCTpにて58例の頸部リンパ節を評価し、それらの最終診断は、転移リンパ節26個、良性リンパ節32個であった。単変量解析では、blood flow(BF)とpermeability surface product(PS)は転移リンパ節と有意な関連性が示されたが、多変量解析では、BFが最も転移リンパ節と関連性のある因子であった。ROC解析にて転移リンパ節と良性リンパ節を鑑別するBFの閾値を求めた結果、閾値56.08ml/100g/minでAUC 81.4%、感度76.2%、特異度72.5%、陽性的中率66.7%、陰性的中率80.8%であった。
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