症例
18F-FDG PET/CTが診断に有用であった多発腫瘤型筋サルコイドーシスの1例
岩佐 瞳
1
,
村田 和子
,
仰木 健太
,
西森 美貴
,
川崎 元敬
,
井口 みつこ
,
弘井 誠
,
山上 卓士
1高知大学 医学部放射線科
キーワード:
筋疾患
,
MRI
,
腫瘤
,
大腿筋
,
サルコイドーシス
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
下腿筋
,
PET-CT検査
Keyword:
Positron Emission Tomography Computed Tomography
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Muscular Diseases
,
Sarcoidosis
,
Muscle, Skeletal
,
Fluorodeoxyglucose F18
pp.1277-1281
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017061325
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67歳女。右下腿腫瘤を主訴とした。軟部悪性腫瘍の疑いで紹介受診し、右下腿に約5×3cm大の腫瘤を触知した。明らかな筋力低下や筋萎縮はみられず、18F-FDG PET/CTでは右下腿腫瘤だけでなく、左大腿遠位内側や左下腿外側前面の筋肉内、さらに多数の肺門・縦隔リンパ節にも高集積がみられた。また、下腿MRIでは腫瘤型筋サルコイドーシスに特徴的とされるdark starサインやthree stripesサインと考える所見を認め、筋サルコイドーシスが強く疑われた。右下腿腓腹筋内腫瘤の摘出術を行い、病理組織所見では筋組織の中に、比較的、境界明瞭で内部に多核巨細胞を伴う非乾酪性類上皮肉芽腫を認め、サルコイドーシスとして矛盾しない所見であった。本症例では腫瘤型筋サルコイドーシスとほかの軟部腫瘍との鑑別に18F-FDG PET/CTが有用であった。
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