特集 有害事象の評価と対策
頭頸部扁平上皮癌に対する強度変調放射線治療後の甲状腺機能低下症予測モデル
平田 岳郎
1
,
岸 徳子
,
今井 裕樹
,
金山 尚之
,
川口 善史
,
小西 浩司
,
正岡 祥
,
宮崎 正義
,
手島 昭樹
,
藤井 隆
,
西山 謹司
1大阪府立成人病センター 放射線治療科
キーワード:
Thyrotropin
,
Thyroxine
,
甲状腺機能低下症
,
線形モデル
,
頭頸部腫瘍
,
扁平上皮癌
,
放射線障害
,
治療用放射線量
,
コンピュータ支援放射線治療計画
,
比例ハザードモデル
,
強度変調放射線治療
Keyword:
Carcinoma, Squamous Cell
,
Hypothyroidism
,
Head and Neck Neoplasms
,
Radiotherapy Dosage
,
Radiotherapy Planning, Computer-Assisted
,
Radiation Injuries
,
Thyroxine
,
Linear Models
,
Proportional Hazards Models
,
Radiotherapy, Intensity-Modulated
,
Thyrotropin
pp.1097-1104
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017017037
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頭頸部扁平上皮癌に対する強度変調放射線治療(IMRT)/強度変調回転治療(VMAT)後の甲状腺機能低下症発症の予測モデルについて検討した。頭頸部扁平上皮癌に対するIMRT/VMATを施行した86例(男性73名、女性13名、37~89歳)を対象とした。甲状腺機能低下症は35例(40.7%)で発症し、発症までの期間は中央値で14ヵ月であった。レボチロキシンの投与は11例で行われた。単変量解析では、頸部郭清施行の有無が有意な予測因子で、全身療法施行の有無、甲状腺の平均線量(MTD)、体積(TV)が境界領域の有意性をもつ予測因子と考えられた。多変量解析で、MTD、TVはCoxの比例ハザードモデルにより有意な予測因子として見出された。リスクスコア(R)は、R=1.07MTD+0.83TVで甲状腺機能低下症の発症率を予測できた。
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